胡蝶蘭の原産地は?胡蝶蘭の特徴と原産地の関係について解説

人生の節目や大切な人への贈り物として定番の胡蝶蘭。美しい状態を維持するには、“原産地”に近い環境で育てることがポイントとなります。この記事では、胡蝶蘭の原産地をはじめ、特性や生産方法について詳しく解説します。長く楽しむためのポイントもご紹介しているため、ぜひ参考にしてください。


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胡蝶蘭の原産地


胡蝶蘭の原産地は、シンガポールや台湾、フィリピン、マレーシア、インドネシアなど、暖かく湿度の高い東南アジアの熱帯地域です。

日本で販売されている胡蝶蘭は、鉢植えになっているのが一般的です。

一方、原産地では土に根を張らず、木の幹や枝に根を張って生息しています。原産地である熱帯地域では湿度が高いため、外気に触れている根から水分や養分を吸収して育っているのです。

日本で胡蝶蘭が知れ渡った歴史は意外と浅く、明治時代にイギリスを経由して伝わりました。当時は、原産地と日本の気候が大きく異なったことから栽培が難しく、上流階級の一部の人しか育てられなかったともいわれています。

胡蝶蘭の原産地や特性を知ることは、育ってきた条件に沿った管理が可能になり、胡蝶蘭を美しい状態で長く鑑賞できることにつながります。

胡蝶蘭の特性と原産地の関係

日本には四季があり季節ごとに気温が大きく異なりますが、胡蝶蘭の原産地である熱帯地域は、年間を通して気温が19℃以上ある暖かい気候です。そのうえ、胡蝶蘭は熱帯雨林に覆われている多湿な環境で、降水量の多い雨季とスコール以外は雨が降らない乾季があるところに生息しています。

このような環境で育つ胡蝶蘭は、雨がほとんど降らない乾季を生き延びるために、水を溜め込む厚い葉や根を持っているのが特徴です。

また、一般的な植物は、昼に二酸化炭素を吸って酸素を吐く光合成を行いますが、胡蝶蘭は、夜間に二酸化炭素を吸収して光合成を行います。夜間に光合成を行うことで、株内からできる限り水分を蒸発させないようにしているのです。

日本の胡蝶蘭はどのように生産されている?

日本で胡蝶蘭を種から育てて生産しているところは、「京都花室 おむろ」だけです。ほかの生産者は、海外で2~3年育てて葉が出た状態を輸入して、販売できるようになるまで育成しています。

種から胡蝶蘭を育てると、花が咲くようになるまで約5年の歳月を必要とするため、多くの生産者は、種から育てません。

このことから、胡蝶蘭の99%は輸入されており、残りの1%は「京都花室 おむろ」が種から生産していることがわかります。

贈り物で頻繁に見かける、花茎を大きくカーブさせた仕立て方は、日本独自のものです。海外の胡蝶蘭は花茎を曲げるような仕立て方は少なく、自然な状態で売られています。花茎をカーブさせて仕立てられた胡蝶蘭は、輸入されてきたものでも、途中から日本で育成されたものと考えて良いでしょう。

胡蝶蘭を長く楽しむためのポイント

ここからは、胡蝶蘭の美しい姿を長く楽しむためのポイントについて解説します。栽培のポイントさえ押さえれば、誰でも簡単に長持ちさせられます。

適切なタイミングで水やりをする

胡蝶蘭には水分を蓄える特性があるため、頻繁な水やりは不要です。春~夏は週1回、秋~冬は週2回を目安に、水やりをします。

ただし、水苔が湿っている状態で水やりをしてしまうと、根腐れを起こす可能性があります。水やりの際は、必ず株元の水苔が乾いているかどうか確認したうえで行ってください。

温度と湿度に注意する

胡蝶蘭の原産地である熱帯雨林は、高温多湿な環境です。そのため、日本の冬場の寒さや乾燥は、胡蝶蘭にとって過酷な環境となります。室温は18~25℃程度、冬場は室内で最低温度15℃程度に保ち、急激な温度変化がないように気をつけましょう。

また、風通しの良い環境を好むため、窓際での栽培をおすすめします。直射日光を浴びると葉焼けを起こす可能性があるので、レースのカーテン越しに光が当たるようにしてください。

そのほか、エアコンの風が直接当たる場所に胡蝶蘭を置くと花が枯れてしまうので注意しましょう。

胡蝶蘭のお手入れ方法については、以下の記事でも詳しく紹介しています。
関連記事:【胡蝶蘭の育て方】お手入れ方法や置き場所などの注意点を解説

二度咲きに挑戦する

1年のうちに2回花を咲かせることを「二度咲き」と呼びます。胡蝶蘭を二度咲きさせたい場合は、根本から3、4節目で茎をカットしてみましょう。

水やりは週に1~2回を目安にし、ミズゴケの表面が乾いていれば水を与えるようにします。しばらく栽培していると、カットした茎の部分から新しい芽が伸び、また新しい花を楽しませてくれるでしょう。

胡蝶蘭を二度咲きさせる方法について、以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ、チャレンジしてみてください。

関連記事:【おむろ】の胡蝶蘭で二度咲きを楽しもう!お花が終わってもまた咲かせられるポイントとは?

まとめ

大切な人へ胡蝶蘭の贈り物を考えているのであれば、「京都花室 おむろ」をご利用ください。創業65年以上の歴史を持つ老舗であり、皇室御用達・シンガポール政府御用達の胡蝶蘭専門店でもあります。

京都の生産者や日本全国の生産者と専属契約をしており、店主自らが実際に足を運んで、胡蝶蘭の品質を目利きしているため、365日いつでも美しい胡蝶蘭のお届けすることが可能です。

贈り物ではなく、ご自身で胡蝶蘭を楽しみたい方も、ぜひ「京都花室 おむろ」を検討してみてください。

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