【胡蝶蘭の育て方】お手入れ方法や置き場所などの注意点を解説

お祝い花として頂いた立派な胡蝶蘭。綺麗に最後まで大切に育てたいけれど、お手入れや管理方法はどうすればいいのでしょうか?こちらでは、初心者の方でも簡単な基本の育て方・お手入れ方法をお伝えします。


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胡蝶蘭は原産地の気候に近づけるのが長持ちのポイント

お祝い花として多く利用される胡蝶蘭は、華やかな見た目や花もちの良さ、「幸せを運んでくる」という縁起の良い花言葉を持つことなどから大変人気のお花です。

しかし、お手入れが難しそうなイメージがありますが実際はどうなのでしょうか。

ここでは、基本的なお手入れ方法や、管理方法についてご紹介します

日当たりについて

胡蝶蘭の置き場所は、カーテンやブラインド越しに日光が当たるような明るい室内がおすすめです。

エアコンの風が直接あたる場所は控え、直射日光は避けてください

直射日光に当たると、葉が茶色く変色(葉焼け)を起こすことがあります。

NGな環境

・直射日光

・エアコンや扇風機の直風

・排気ガスなどの当たる場所

・果物の近く(エチレンガスが花をしおれさせます)

温度管理について

胡蝶蘭の原産地は、台湾・マレーシア・フィリピンなどの亜熱帯地域です。

長持ちさせるには、なるべく原産地の気候に近づけるのがポイントです。

胡蝶蘭の適正温度は、18~25℃くらいです。冬場は室内で最低温度を15℃くらいまでに保ち、加湿器などで湿度を高めてあげて下さい。

水のあげ方について

胡蝶蘭は水やりの頻度は毎日の必要はありません。では、詳しい水のあげ方はどのようにすればよいのでしょうか。

まずは株元を見る

胡蝶蘭は大きな鉢の中に株がポットのまま植えられています。

写真は2本立の胡蝶蘭で、2つの株(ポット)が植わっています。 仮に3本立の胡蝶蘭であれば3つの株が、5本立であれば5つの株が1つの鉢の中に入っています。

水をあげる際は、1株ごとにポットの中にきちんと入るようにあげて下さい。ポットがない場合は、株元にあげるようにしましょう。

水やりの回数・タイミング

表面のミズゴケを触り、奥まで乾燥しているのが確認出来たら、お水を与えるタイミングです。

頻度の目安は、秋・冬は1週間に1回、春・夏は1週間に2回程度です。

水のあげ過ぎ・乾燥はNG

・水のあげすぎに注意!

胡蝶蘭を枯らしてしまう方のほとんどの原因は、水のあげ過ぎによる根腐れです。水のあげ過ぎとは、表面のミズゴケや根が水を含みすぎて色が変わり、ふやけてしまっている状態です。

一回のお水のあげる量は、コップに一杯くらいで十分です。

受け皿に水が溜まるほどではなく、根元が潤うくらいの量で十分です。

・乾燥状態にも注意!

水のあげなさ過ぎによる乾燥状態にも注意しましょう。根に水気が見られず、白っぽく乾いていたら乾燥しすぎのサインです。

健康な根は緑色をしています。白い場合は内部まで水分が通っていない証拠なので、注意しましょう。

もう一度お花を楽しむために

お花が全て終わったら、簡単な処置をすることで園芸初心者の方でも再びお花を咲かせることが出来ます。

ここでは、二度咲きの方法についてお伝えしていきます。

一番下から4番目の節の少し上を切る

写真の通り、お花が終わったら支柱を丁寧に取り外し、胡蝶蘭の苗にある一番下の節から数えて4番目の節の1.5cmほど上を切ってください。葉も綺麗な状態のものだけを残し、黄色くなったものや腐ったものは切り取ってください。

脇芽が出て、3~4ヶ月後にまたお花を楽しむことが出来ます。

 

実際に節を切った後のお花の成長記録は、こちらの記事を参照ください。

【おむろ】の胡蝶蘭で二度咲きを楽しもう!お花が終わってもまた咲かせられるポイントとは?

病気・害虫について

綺麗な状態で胡蝶蘭を育てていきたい場合、かかりやすい病気や害虫についても知っておく必要があります。

ここでは、主な胡蝶蘭のかかりやすい病気・害虫とその対処法についてお伝えします。

ハダニ

ハダニは外から飛んできて胡蝶蘭に寄生する害虫です。見た目は白くほこりが多く付着しているような状態で、梅雨明けの高温・乾燥状態で繁殖しやすく、葉の色が悪くなる・ツヤがなくなる・裏にかすり状の白斑が出るなどの症状が現れます。

・対処法

殺ダニ剤を使う、または腐らない程度に葉っぱに水を霧吹きで吹きかけるのも効果的です

 

カイガラムシ

カイガラムシは胡蝶蘭につく害虫で、元々株についていることも多いです。 

名前の通り、葉の表面に茶色く平べったい貝殻のような凸凹が現れたり、葉の裏に細かい綿状の白いものがついている場合はカイガラムシが付着しているサインです。

・対処法

ピンセットで取り除いたり、強い流水を株元に当てて取り除きます。

 

軟腐病

軟腐病には症状が2種類あり、一つは細菌性の原因による症状です。

葉の表面の一部が黄色く熟したように変色・半透明に腐敗し、独特の臭いを放つようになります。

もう一つは真菌性(カビ)による症状で、葉の表面に黒色や褐色の斑点が現れ、徐々に広がっていきます。

軟腐病に感染すると栄養分の通り道が塞がれて、株全体が枯れてしまいます。

・対処法

いずれの原因の場合も、病気になっている部分から5ミリほど余分に切り落として下さい。

周辺にペースト状に溶いた薬品を塗布します。症状のある株は他の株と分け、別の場所に移動させます。

 

炭そ病

胡蝶蘭の葉に黒色の斑点が発生する病気です。 最初は淡褐色の小さな斑点ですが、徐々に大きくなり色が茶褐色や黒褐色に濃くなってきます。 

原因はカビ胞子の飛散によるものです。

・対処法

症状があらわれた部分から5ミリほど余分に切除してから、殺菌剤を塗布しましょう。

管理環境で起こる病気と対処について

ここまでは、胡蝶蘭のかかりやすい病気・害虫についてお伝えしました。

胡蝶蘭を適切な場所に置いていたつもりでも、管理環境によって引き起こされる病気もあります。ここでは、主な症状と対処法についてお伝えしていきます。

葉焼け

直射日光などで葉が焼けた状態です。 葉が焦げたように黒くなったり、色素が抜けたように白っぽくなったりします。

・対処法

症状が現れたらすぐに日陰や室内に移動させ、様子をみます。弱った部分はウイルスに感染しやすいので、すぐに殺菌剤を散布するか、患部を切り落としてください。

 

凍傷

胡蝶蘭は元は亜熱帯原産の植物のため、寒さに大変弱く、室温が10度を下回ってくると凍ってしまいます。

お花はすずらんの様に苗がうなだれ、しおれてしまいます。

・対処法

温かいところに置いて様子を見てみてください。葉っぱが水っぽく機能しない場合は切り落としてください。

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まとめ

フラワーギフトの定番である胡蝶蘭はどのお店でも見かけられますが、せっかく贈るのであれば綺麗な状態で長くお花を楽しんでもらえるものを贈りたいですよね。

お祝い花のマナーから管理方法まで、ご不明な点がありましたら、京都花室 おむろまでお気軽にお問い合わせください。

 

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