紅葉の盆栽の樹形をきれいにしたい!剪定の方法や剪定に適した時期を解説

「紅葉狩り」という言葉もあるように、季節ごとに違った色を楽しめる紅葉は多くの方から親しまれています。盆栽好きの方からも人気の樹木ですが、紅葉は成長が早いため、美しい樹形を保つには定期的な剪定が必要です。 今回は、紅葉の剪定方法や紅葉の盆栽に適した時期についてお伝えします。ぜひ参考にしてください。


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紅葉の盆栽を適した樹形にする剪定方法

成長のスピードが速く、枝が増えやすい紅葉は、自然な形に整えることが難しいといわれています。できるだけ手作業で丁寧に扱い、必要に応じて剪定ばさみや園芸用ばさみを用いてください。そのほかには、切り口に塗る癒合剤などが必要です。

紅葉には生長期と休眠期があり、時期によって剪定の目的や方法が異なります。それぞれについて解説します。

生長期に行う透かし剪定

5〜6月の生長期の剪定は、枝を適度な量まで減らし日当たりと風通しをよくすることが目的です。内側で重なったりぶつかったりしている余分な枝を落としていきます。先端をぶつ切りにせず、透くように切り落とし全体の枚数を均等にしていきましょう。

生長期に行う剪定の具体的な手順は、以下のとおりです。

【手順】
1.徒長枝(樹木の枝の途中から、上向きに生えてくる新しい枝)を付け根から切り落とす。
2.枝葉が重なっている箇所の枝を、枝分かれしている付け根で切り落とす。
3.幹の内側に伸びる枝を切り落とす。
4.枯れている枝や前回切り残した枝があれば切り落とす。

休眠期に行う大幅な剪定

11〜2月の樹木が体力を温存している休眠期は、幹の中心に養分を貯めているので、枝を切ってもダメージが少ない時期です。大幅な剪定は休眠期に行いましょう。また、この時期にしっかりと剪定を行っておけば、生長期の透かし剪定が楽になるメリットがあります。

太めの枝を剪定した場合は、水分や養分が逃げないようケアが必要です。傷口の回復が早まる癒合剤を塗っておきましょう。

また、枯れた枝や樹木を乱す忌み枝などは根元から切って整えることも大切です。どのように成長していくのかをイメージしながら、残す枝と減らす枝を選んでください。

休眠期に行う剪定の具体的な手順は、以下のとおりです。

【手順】
1.理想の大きさをイメージし、樹幹からはみ出していると思う枝を確認する。
2.はみ出している枝の根元を、付け根から切り落とす。
3.真上に伸びる枝、内側に伸びる枝、ほかの枝と重なる枝、枯れた枝などを付け根から切り落とす。
4.伸びた場合にほかの枝と重なったり、樹形からはみ出したりしそうな枝も切り落とします。

紅葉の盆栽の剪定は年に2回

紅葉は剪定に適した時期を逃すと形が崩れやすいので注意しましょう。紅葉の盆栽の剪定は生長期と休眠期でそれぞれ1回ずつ、年2回がベストです。

真夏は、枝を大きく伸ばすためにエネルギーを割いているため剪定によって樹木が弱ってしまう可能性があります。そのため、5~6月の生長期、11~2月の休眠期が狙い目です。

5~6月の生長期

紅葉は春ごろから成長を始め、一気に育つことが特徴です。枝が出そろい、伸びが緩やかになる5~6月に、葉刈りとともに軽めの剪定を行いましょう。

理想とする樹形や病害虫予防のために、日当たりや風通しをよくすることが大切です。
温かい時期に太い枝を根元から切ってしまうと、減ったぶんを取り戻そうと複数の枝を生やしてしまう現象が起きます。繰り返すうちに枝が複雑に入り組んでしまうので注意しましょう。

11月~2月の休眠期

本来は数メートルにまで成長する紅葉を盆栽として鑑賞するなら、休眠期にしっかりと大きさの調節をしておくことが必要となります。葉が落ちてか芽が出始めるまでの11~2月の休眠期が、大きな剪定に適切な時期です。

休眠期は紅葉の成長もストップするため、剪定する枝が分かりやすく、幹に溜めた養分によって剪定のダメージも受けにくいといわれています。自分の目指す樹形をイメージしながら、じっくりと剪定を行いましょう。

寒さが厳しすぎると、枝の切り口から樹液が止まらず、枝枯れする可能性があります。落葉してすぐの剪定が間に合わなければ、真冬はできるだけ避け、2月以降に剪定するのがおすすめです。

紅葉の盆栽を健康に育てる方法とは

樹形を美しい紅葉を育てるには、健康管理も欠かせません。ここからは、紅葉が健やかに育つための適切な環境をご紹介します。

水や肥料を適切なタイミングで与える

紅葉には適度な日当たりや風通しが必要ですが、乾燥しすぎるのは苦手です。適切なタイミングで水や肥料を与えましょう。

水は、葉が乾くたびにたっぷりと与えます。根本だけではなく、葉に水をかけることがポイントです。葉への水やりは「葉水」といい、表面の温度調節や、葉から水分が逃げないようにする効果が期待できます。

土が乾燥しないように、早朝や夕方の涼しい時間帯に水をあげましょう。

水やりの方法については、以下の記事でもご紹介しています。あわせてご参照ください。
ミニ盆栽(京紅葉)のお手入れ・管理方法について!初心者でも簡単な育て方のしおり

肥料を与えるのは、春の4~5月ごろと、秋の9~10月ごろがおすすめです。有機性の固形肥料をあげてください。

屋外で育てる

紅葉は、基本的に屋外での栽培がおすすめです。ただし、夏場は葉焼けを防ぐために、直射日光のあたる場所は避けてください。日当たりと風通しの良い戸外で育てましょう。

夏の強すぎる日差しを避けるため、半日陰の場所が望ましいです。

2〜3年に1回は盆栽の植え替えをする

紅葉の成長に合わせて、2~3年に1回は植え替えをしてください。植え替え時期は、芽が出始める前の3月ごろがよいでしょう。

もし大きさをキープしたいなら、根切りと土替えを行って下さい。その後、同じ鉢に植え替えておくと、理想のサイズを保つことができるでしょう。植え替え数日前からは水やりを控え、土を乾燥させておくと植え替えしやすくなります。

病害虫や病気に気を付ける

紅葉は日当たりが悪くなり、湿気が溜まりやすくなるとアブラムシやテッポウムシなどの病害虫が発生しやすくなります。また、うどんこ病・すす病などの病気にかかる可能性も高まるでしょう。

病害虫や病気は、対処が遅れると生育が遅れる原因となり、最悪の場合枯れてしまう恐れがあります。予防するには、普段から風通しや水はけのよい環境に整えておくことが大切です。

紅葉の盆栽を育てるなら「京都花室 おむろ」

紅葉の盆栽を美しく保つには、定期的な剪定と丁寧なお手入れが必要となります。しかし、初心者にとってはいずれもハードルが高いと感じられるのではないでしょうか。

「自分できれいに選定するのは難しそう…」「お手入れが少し面倒…」という方は、「京都花室 おむろ」の京都小鉢(ミニ盆栽)シリーズの「京紅葉」を検討してみてはいかがでしょうか?。

おむろの京都小鉢シリーズは長年の歳月をかけて作り上げて実現した完全オリジナル商品です。創業65年以上の歴史をもつ老舗ならではのネットワークを活かし、契約した専門技術を持つ生産者と経験豊富な専門職人が商品に携わっています。提供まで数年の歳月をかけて丹精に育てた紅葉です。こだわり抜いているぶん限定生産となるため、先着順での販売とさせていただいています。

京都小鉢シリーズが多くのお客様に選ばれる理由は、洗練された美しい形であることはもちろん、購入後の育てやすさにあります。

◆特徴1:すぐに飾れる
お届けするのは職人が育てた数千鉢以上の盆栽の中から、店主自らが一鉢一鉢を手作業で目利きして選ばれた紅葉なので、自身で剪定しなくてもすぐに飾れます。年間通して異なる表情を見せる葉や樹木の美しさを鑑賞できるでしょう。

◆特徴2:お手入れが簡単
従来の盆栽イメージとは異なり、剪定などの難しい手入れは一切不要です。また、基本的に水やりと数回の肥料で問題なく育てられるため、盆栽初心者の方でも手軽に盆栽を楽しむことができます。

お客様ご自身での購入、または大切な方への贈り物としてご検討してみてはいかがでしょうか。

京紅葉の購入はこちら

また、紅葉の盆栽のお手入れ方法はこちらの記事でも詳しく解説しています。
ミニ盆栽(京紅葉)のお手入れ・管理方法について!初心者でも簡単な育て方のしおり

まとめ

紅葉は、適した時期や方法での剪定を行うことが大切です。健やかに育つ環境を用意し、日当たりや風通しのよい状態を保ちましょう。健康に育った紅葉は、季節によって葉の色が変わる美しい様子をみせてくれます。ぜひ理想の樹形を目指してみてください。